ティガの温室・分館

The "KAIJYU" ILLUSTRATED

ザ・カイジュウ・イラストレーテッド


【ビザーモ】 Episode#31

 いやぁ、今回は一転、仲々楽しめるストーリーでした。実写で緊迫感を保つ展開を持続させるのって、かなり難しいと思うんですが、いい感じで描けてました。「スペース1999」のワンエピソードみたいでしたね。ヌルヌルベチョベチョのエイリアンは映画で「ブロブ」ってのがありましたが、今回のは、それと比べても映像的な遜色って、それ程ありませんでした。なんかシーリザーの回といい、北浦監督はこういうのスキなのかなぁ?妙に力入ってる気がするのは気のせい?只、事件が解決した後に、ベチョベチョダイゴが一瞬、GUTSCOMに映るシーンは蛇足。失速しました。

 後、今回はホリイ隊員が熱演でしたね。特にビザーモが変身したホリイが出色の演技。彼の熱演でそれほど違和感なくストーリーに没入できた感があります。

 特撮ではガッツウィングの空中戦が挑戦的でした。町の上を飛ぶウィングはカッコイイなぁ。さすがにコクピット越しに突っ込んでくるウィングとか、CGオンリーの画面になると、まだちょっと違和感がありましたけど、あのスピーディーな空中戦は良かったですねぇ。ティガや怪獣と、実景との大胆な合成も凄い。合成でカメラをティルト(縦方向のあおり)させる荒業!

 ビザーモは全体に手堅い感じのデザイン、造形でした。わりとすんなり入ってくる印象ですね。アリクイみたいな長い顔と突起が印象的ですけど、実は太い足と妙に短い尻尾がチャームポイントなんじゃないかな?腕の先の毛や、身体の各部の皮膚感の変化とか、ディテール表現も懐の深さを感じさせますね。地味だけどいい雰囲気でまとまってます。