ティガの温室・分館

The "KAIJYU" ILLUSTRATED

ザ・カイジュウ・イラストレーテッド


【マグニア】 Episode#22

 今回は「ティガ」本編撮影班で装飾を担当される長谷川圭一氏が脚本を執筆。ミステリアスな雰囲気漂うエピソードに仕立ててます。こういう身内のホンって、スタッフも燃えるって良く言われますね。監督第一回作品に佳作が多いってのも、コレとおんなじ理由でしょう。北浦監督も、陰影の多い、凝ったアングルのカットで、仲々いいムードの映像に仕上げてました。集められた村人の回りを無数の寄生生物が飛び交うカットは、テレビ作品を越える雰囲気を出してました。

 マグニアもいいですね。表面は「帰ってきたウルトラマン」に登場したシュガロンの印象がありますが(いや、よーく見るとマタンゴかも知れん…)、デザイン的なまとまり、キャラクターとしての完成度はマグニアの方がいいですね。実は、今回イラスト描くのも結構大変だったんですけど、造形も大変だったでしょうね、コレは。体表のコブは、表面の仕上がりをみてると、どうやら型抜きで作られたものみたいです。何種類かの大きさでコブを量産して、張り込んで行ったんでしょうか?いずれにしても、大変な作業です。カラーリングも、イラストではうまく再現できませんでしたが、かなり手間のかかった繊細な仕上りです。

 最近の何体かを見て感じたんですが、デザインの出来不出来が造形の仕上りにも、かなり影響を与えてる気がしますね。デザインの良し悪しを抜きにしても、造形のレベルが違う気がするんです。まぁ、作る方も人間ですからノリってあるでしょうけど、私も描いててあんまりノらないデザインの怪獣は、造形もあんまり良くないですね。ちなみに、今回はノッて描けました。