今回は前後編で描くアートデッセイ号出撃、ティガ大ピンチ編なんですが…なんか盛り上がらんなぁ(いやはや…)。小中脚本も、ストーリーを追うので手一杯って感じで、淡々と進むストーリーに感情の高まりが感じられないトコは痛い。その辺りを全部役者さんの演技に頼ってる気がしちゃって…細かい部分見てくと、特撮も本編もいいカットはあるんですが。
初登場のアートデッセイ号、やっぱり基地からの発進シーンが軽いですね。あれだけの大きさのものが動き出すにしては余りに軽い描写。ミニチュアが小さいのであれば、演出でそれをカバーする様な工夫が欲しいですが、今回のは余りにストレート。あの描写はせいぜい全長20m程度の機体のものです。基地のセットも、アートデッセイ号も、作り物としての出来は決して悪くないだけに、何とも勿体ない。海上を飛行するあの大きさ、重量感が、基地の中でも出て然るべきです。…ちょっと厳しい事書きましたけど、「ティガ」の特撮は部分的に結構ブレイクしてるんで、あえて全体の底上げを図って欲しいって思いで書きます。
ゴブニュギガの造形、今回は関節がはっきり出てるデザインなんで、かなりソツなくまとめられてるみたいですね。全身に入った継目の様な筋掘りもカッチリと表現されてます。デザインは好悪あるんでしょうが、個人的にはちょっとメリハリに欠ける気がします。
余談ですが、今回のエピソード、既にあっちこっちで話が出てますが、セブンの「ウルトラ警備隊西へ」が下敷になってるんでしょうか?無数のゴブニュが合体してゴブニュギガになるあの描写って、キングジョーの合体のNGイメージと同じですね。当時技術的な問題で断念したイメージに、現在の技術で再挑戦した感があります。
「古ぼけたロボット」をイメージさせる塗りは、近年の造形で良く使われる表現ですが、結構軽く見えちゃうんで、一考して頂きたい処。どうせなら、全身錆色に塗っちゃった方が雰囲気出ると思いますよ。