今回は町中に出現する等身大宇宙人、ムザン星人のシーンが結構ポイントじゃないかな?ダイゴ達との対決シーンもあって、非常に「レオ」的な雰囲気が漂ってました。画面も寒色系のトーンで押さえられてたし、村石監督は今回このシーンが撮りたくって、脚本を共同執筆してるんじゃないかって位、力が入ってましたね。等身大のムザン星人は全部素面で演じたら、もっとハードな雰囲気が強まったんじゃないかな?あの方、非常にインパクトのあるお顔です。古びた工場の足場の上に立っているシーンなんか、光線の具合とあいまって見事なアンバランス・ゾーンを形成してましたからね(いやはや…)。
ただ、デザイン、造形共今回は不満です。イラスト化した巨大化変形ヴァージョンは、形態的にちょっと無理があり過ぎ。人間型宇宙人に後から怪獣の首をくっつけたみたいで、デザインとしてこなれてないです。造形もそれに呼応した様なメリハリを欠いた出来です。腕や足なんか、良く見ると結構細かく造形してるのに、ボディのぼってりした仕上りで、それが全部死んじゃってる。…等身大マスクの方も全体にノペっとした、非常に大味な仕上り。街で売ってるラテマスクみたいに見えるのはちょっと悲しい。次回はガゾート再登場で一回お休みみたいですから、次の新怪獣に期待します。